さいコーな日々

珈琲を売る側から伝えるどうでもいい事とか珈琲のことですら無い日常のこと

欠点豆を弾くということ

今更詳しく説明するのもなんですが

購入者様やそうでない方でも多少覚えておいて頂ければと思いまして。

 

私の取り扱ってる豆はかなり質の良いものが多いのですが

欠点豆の基準というのが各国、農園単位でバラバラで最終的に

私が納得するラインに統一するため生豆の時点でハンドピックしています。

一般的なお店と同じ表現をしますと生豆の時点で10回程度ハンドピックしています。

少量ずつトレイに出してひっくり返して角度を変えて、

またひっくり返して角度を変えてまたひっくり返して

片側に寄せて豆を立たせてまた広げてまた片側に寄せて豆を立たせて・・・

虫食いは先端部分が多いので、トレイに平面的に広げるだけでは覗ききれませんので

何度も豆を寄せて立たせて確認します。

 

形が悪いもの、欠けているもの、虫食い、擦れた豆、大きすぎる豆、小さすぎる豆

未成熟な豆、発酵している豆、生気のない枯れたような豆、カビが生えた豆

貝殻豆、雨に打たれた豆、パーチメントが残った豆、

焙煎しないとわからない色付きの悪い豆や逆に焼けすぎてしまう豆など色々あります。

虫とか虫の死骸とかは今まで一度も見たことないですね。

 

この中でも味に影響を及ぼす物と見た目だけ悪いものに別れます。

見た目だけ悪いものと言っても基本的には弾きます。

 

ハンドピックを謳っているお店、謳って無くても高級路線のお店の豆

ある程度のレベルのお店の豆は冷凍保存して研究、勉強用に保存してありまして

今私が提供させて頂いてる豆は、日本のどのお店よりも比べ物にならないくらいハンドピックが行き届いております。

それでも決して100%ではありません。

サントスがNO2までしか無いように、欠点豆0はありえないんです。

ブルーマウンテンはNO1ありますけどね、

これでもある程度の欠点豆は許容されています。

この辺は表現の違いですね、サントスNO2とブルマンNO1は桁違いの欠点豆ですけど。

最新鋭の設備を揃えて出荷前に何度もハンドピックをされていたとしても

欠点豆が0という品種は世の中に存在しません。

 

私は基本的に焙煎後にも2回、30gずつ位の少量をトレイに出して欠点豆を取り除いています。

 

欠点豆が入ってたとか言われた事は一度も無いのですがここまでやっていても

残ってしまうことはあるかと思います。

 

何が言いたいのかと申しますと、見つけても気にしないで飲んでいただけるレベルですので安心してお召し上がり下さいと言いたいのです。

 

パッケージングした後に袋の中で別れて出来る物や

触ったくらいの力加減でポロッと分かれる貝殻豆もあります。

こういうのはもう取り除き切れないです。

 

クロップサイズも少しばらついてる品種がありますが

過度に大きいものや小さいものは弾いてあります。

日本で再精製すれば味にほとんど差は無くても値段は跳ね上がるでしょうし

各農園の設備に由来するのはしょうがないですね。

 

全てハウス栽培のコーヒー豆の研究も始まっているみたいですが

いつかは環境が統一された品種がメインになる時代が来るのでしょうか。

 

それでも豆を写さず仲間や家族を紹介してくれるような

農園の豆を提供していきたいです。

仕入先の商品画像にはこんな感じの写真が多いです。

商品写ってないです。

でもこっちのほうが私は好きです。

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