珈琲豆の生豆と焙煎ってなんぞや
美味しい珈琲を飲むために大切な3つの事、生豆の品質、焙煎、抽出。
それについてちょっとだけ真面目なお話。
まず一番大事な要素、生豆。
言わずもがなこれで美味しさの8割決まります、と言われていますが個人的には
ん?そうなの?という感想です。
私個人は焙煎でもうちょっと変わると思っています。
一番大きな要素であるのは間違いないので仕入れは現在2社からマニアックなチョイスで選択して仕入れています。
大事なのは値段ではなく味なので基本的にカッピングスコアが高いか、実際に味が良いかを重点的に選んでいます。
仕入れの値段が高ければ美味しい訳でもありません、今の仕入先と取引を始めるまでは何種類もボツになった豆があります。
特に私が仕入れてる商社の一社は5キロ以上での販売なので新しい豆を買う時は何時間も悩んで悩んで悩み抜きます、サンプルもありますが滅多に機会がない上に数時間で終わってしまうのでメールに気がついたらサンプル配布が終わってるなんてしょっちゅうです。
今の所みんな凄く良い豆ばかりです、豆のテロワール(香味特性)も被らずそれぞれ個性がある豆ばかりです。
生豆って国語のテスト的には「きまめ」なんですがコーヒー業界では「なままめ」と読むことが多いです。
業界でも「きまめ」という方も居ます。
どっちも業界的には正解です。ケンカはやめましょう。
さて焙煎です私のは直火式の手回しです。
これも業界的には「ちょっか」と呼ぶ方も居ます。めんどくさいですね。
もちろん「じかび」でも「ちょっか」でも両方通じます。
さてこの焙煎ですがかなりの物好きじゃないとやりません。
業務用も焙煎機の動かし方のマニュアルはあれど焙煎はそれぞれです。
焙煎した人が納得すればそれが正解です。
経験を積んでいく内に、同じ様な焙煎度なのに後味に渋みや雑味が残る事がある事、
オイルが出やすい焙煎がある事が分かってきました。
焙煎に関して色々情報をネットで漁っていますが書いてあることがバラバラで受け売りのような印象も多く、その中で大事なことが書いてあっても色々な情報の中に埋もれてしまっています。
惜しげもなく焙煎プロファイルを公開している方もたまに居ますが一番よく見る一般的なプロファイル、私はこれじゃダメだと言う結論になっています。
あんまり詳しくは書きませんが水が抜ければOKという訳では無いんじゃないかなと。
あくまで焙煎は化学反応、料理と一緒です。
同じ見た目でも中身は変わってくるんだなと。
ただ私の焙煎は大会で優勝することは絶対にありません。
ああいう所はフレーバーをいかに強く出すかというのも採点のカギですから。
大会や他の方の多くがやっている焙煎は界王拳10べえなんです。
フレーバーが強く出ますがピークが短く、長持ちしないんです。それと必ずではありませんが舌に渋み、雑味が残ります。
私は短時間だけ美味しい焙煎はしません、毎日できるだけ美味しく飲めるように工夫した焙煎を確立しております。
ただ豆によって同じような焙煎でもいけない事も分かっています。
毎回が勉強の連続です。
抽出はある程度基本ができていれば後はお好みですが
お湯の温度と豆の量はしっかり測って下さい。
温度を下げる時は氷ではなく水の方がやりやすいです。
ケトルとポットに熱湯を何度か移し替えて温度を下げるのは素人がやると重大な事故や怪我の元なので絶対にやらないで下さい。
かっこいいんですが手元が狂って熱湯が手や体にかかると洒落になりません。
豆は1g単位でのスケールですとかなり誤差が出ます。
一杯分の抽出で0.5g豆の量が違えば仕上がりが全然違います。
だいたい湯温は88℃をベースに2℃単位で上下させてお好みを探っていけるばいいかと思います。
90℃以上はちょっと刺々しい感じになるので浅煎りでも温度設定は慎重に。
お前の豆はどこに売ってるんじゃいという方はラクマで「ピックキチ」を検索して下さいね。