さいコーな日々

珈琲を売る側から伝えるどうでもいい事とか珈琲のことですら無い日常のこと

グラインド臼とカット刃

えー毎度です。

 

R-440の調整と扱いに慣れてきましたので

どんな感じなのかをご紹介しましょうかね。

「よんひゃくよんじゅう」じゃなくて

富士珈機の人も「よんよんまる」と呼んでます。

女性の方でもマニアックな質問にテキパキ答えて下さいました。

流石ですね。

 

電動ミルには大別するとグラインドタイプとカットタイプが有り

手回しに多い円錐状のコニカル刃とか

安い電動式に多いプロペラ式とかもあるのですがとりあえず

グラインドタイプとカットタイプを今回はご紹介。

 

グラインドタイプは凹凸のある臼歯に豆を通して豆を砕きます。

こちらの特徴としては

挽目が均一で微粉が少なめ。

パウダー状に挽くのは苦手なのでエスプレッソ用には不向き。

淹れたコーヒーはまろやかで飲みやすい。

 

対してカットタイプはギザギザの刃を回転させて豆を削っていきます。

こちらの特徴は

挽目のばらつきがあり微粉が出やすい。

パウダー状に挽くのが得意な機種が多い。

淹れたコーヒーはキリッとして個性が出やすい。

 

大体こんな感じ。

高級機種はカット式でも微粉が比較的少なかったりします。

我が家にあるのは

R-440(グラインド式、ホッパー容量1kg)

DG-2(グラインド式、ホッパー容量3kg×2)

ナイスカットミル(カット式、ホッパー容量200g)

ナイスカットは豆が入るだけで実際一度には200g挽けません。

受け缶から溢れます。

後はポーレックスの手回しとかもあります。

プロペラ式もありましたが使う機会が無いのであげちゃいました。

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ナイスカットと比べるとこの大きさの違い。

DG-2は大きすぎて基本使いません。

じゃあなんで買ったのでしょうか?

R-440は本体重量15.5kgと凶悪な重量です。

足の指にでも落としたら確実に折れます。

大きすぎてうちの子も「それほんもの?」って言ってました。

逆におもちゃに見えたみたいです。

富士珈機の方とお話してみたんですが

シリアル#の最初の2桁が昭和〇〇年になるので

45年前のミルでした。

私より年上ですね。

古き良きメイドインジャパン

素晴らしいです。

45年前の物と言っても

スイッチ、ダイヤル、電源コード、豆ダンパー、ホッパー等

細かい所が色々とオーバーホールされて新品です。

グリスなんかも富士珈機さんの方で散布しなおしてあります。

ホッパーだけでも安いプロペラ式のミルが2つくらい買えます。

受け缶は板金業者さんが廃業してしまって

新品でも受け缶がない場合もあるみたいです。

珍しいイエローですがこれリペイントされたようで

本来ならイエローはコーノ特別仕様でカット刃なんですよね。

価格は標準仕様の倍以上、新品なら20万ほどします。

これはリペイントされたものですのでグラインド臼です。

仕上がりが凄く良いのでメーカーでリペイントしたっぽいです。

シール類も純正の跡が黄色の上に残っていました。

シールの跡と残っていたのりはシールはがしで綺麗に取りました。

分解すると標準仕様の赤色が散見されました。

リペイントはしていないお話だったのでまたそこで揉めましたが。

45年前のミルなので色々と愛されてきた証でもあります。

そういう所がまた良いですよね。

だからこそ説明と違くても最終的には返品しないで使うことにしたのですが。

 

R-440のカット刃はエスプレッソ専用扱いなので

ドリップ用には向きませんとメーカーが言っているので

普段使う分にはこのグラインド臼でもまあ良かったのかなと

言い聞かせております。

 

続いて挽目の比較。

ナイスカットとR-440の比較になります。

まずR-440から。

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R-440ダイヤル1

パウダー状にはならないですね。

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R-440ダイヤル6

少し粗目のダイヤル6。
基本的に挽き豆の注文はこの位をオススメしています。

カット刃に比べて挽いた豆が尖らず四角いですね。

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R-440ダイヤル10

これは一番荒いダイヤル10。

テストしてみただけなので使いません。

ナイスカットはダイヤル8まで、

R-440はダイヤル10まであります。

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上がR-440ダイヤル1、下がナイスカットダイヤル1。

ナイスカットはカット式なのですがエスプレッソ用の設計ではないので

パウダー状にはなりません。

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上がR-440ダイヤル6、下がナイスカットダイヤル4,5。

中粗挽きの比較。

カット式とグラインド式の特徴がよく出ています。

ナイスカットは三角形の挽き豆が多く

R-440の方が均一で四角や台形が多いですね。

真空パックすると度々この三角ちゃんが5層の袋を突き破って

やり直しになることがしばしばだったので

これからはR-440一択になりそうです。

 

ナイスカットのほうが微粉は多いのですが

昔は均一なほど良いとされていた挽目は

現在ではばらつきも含めて

最終的なカップクオリティで評価されつつあるので

ばらつきが多く昔は不人気だったEK43という機種なんかは

バリスタチャンピオンシップの優勝者が使っていたということで

一躍人気者になったりもしました。

私も美味しければいいじゃないと言うタイプなので

挽目の均一さで良し悪しを決める事は無いです。

EK43も考えたのですが

少量を挽く設計ではないのでこまめにスイッチオンオフをすると

故障が多くなるとのことでやめておきました。

そうなると海外製なので修理が大変。

焙煎機もディードリッヒというとてもお高い機種を中古で安く買えたのですが

でかすぎるのとメンテの面で不利なのでやめました。

 

ナイスカットだって素晴らしいミルだと思います。

私も普段はナイスカットです。

美味しいコーヒーを飲もうとすると

良い豆はもう手に入るし、焙煎も自分でできるので

ミルに凝り始めてくるんですよね。

後はドリップ技術を更に磨く事ですね。

豆とお湯だけと言うシンプルな故に難しいコーヒー。

いつまで経ってもこれでいいやとはなりません。

 

あまりミルの泥沼にはまらないように気をつけていきたいと思います。