さいコーな日々

珈琲を売る側から伝えるどうでもいい事とか珈琲のことですら無い日常のこと

生豆のお値段とかスコアについてちょろっとお話

時間があれば色々と新しい品種の提供に向けてと

色々な豆屋さんをオンラインで巡っているのですが

まあしかしここ最近の豆の値上がりが気になります。

 

原価が高いという自虐風自慢をするつもりは毛頭ないのですが

高級な豆と分かっているのといないのでは

わかってる状態で飲むほうが嬉しいですよね。

 

お店によって同じ豆でも結構値段が違います。

私が継続的に取り扱ってるケニアはマサイAAとか呼ばれる物で

色んな所で販売されていて

もちろん一番安いところから仕入れているのですが

それでも結構高めなお値段です。

豆本舗とか珈琲問屋で買ってしまうと

送料と梱包代、ハンドピックの目減り分を計算した場合

人件費0円で計算しても原価割ってしまいます。

まあ大手のお店は買いやすく情報を伝えてくれたり

運営にかかる経費も全然違うので

一概に生豆の値段だけで評価することはしちゃいけないとは思うのですけど。

 

値段もお高めですが割と通年流通している豆の中では

かなり点数が高いほうなんですよ。

SCAAとかSCAJとかあるのですが両方共似たような点数になります。

もちろん高ければ高いほど良い評価です。

80点以上でスペシャルティと呼ばれますので

世のスペシャルティは81点とか82点位の豆が多いです。

10キロ単位だったり正袋と呼ばれるあのでっかい麻袋のまま買えば

キロ1000円位とかそれ以下の物も沢山あります。

今ちょっとぶっちゃけ書いてますが

商業的には利益が見込めるこのクラスが主流になるでしょうね。

80点を少し超える位のスコアでも結構美味しい豆もありますよ。

ただ毎年出来が違うとかロットによっても変わるので

このクラスの当たり豆だけを仕入れるのって

滅茶苦茶難しいと思います。

だからこそ1点の美味しいを印象付けしやすい

短時間型の焙煎が主流になっているのでしょう。

みなさんが色んな所で買うのはこういう部分が大きいと思います。

美味しかったからまた買おうと思っても次がなんかそうでもなかったり

もう一回買ってみてもまたダメで

美味しくても飲み切る頃には風味が弱くなっていたり

冷蔵や冷凍しようとしても一番美味しい時がわかりにくくて

寝かせてる間にそういう期間が過ぎちゃったり過ぎる前に飲み終わったり。

じゃあ次は他で買おうとなるわけです。

 

私が自家焙煎を始めたのもそういう理由です。

じゃあ自分でやってみようかなと。

そういう経緯で自分が始めましたので

今の風味が長持ちしやすい焙煎スタイルにしていますし

ハンドピックにしたって

家族に淹れるコーヒーと同じ物を提供したいので

しっかり選別しています。

短期間で飲み切るから短時間で焙煎してくれというのなら

もちろん対応できますが

フレーバーが強い代わりにバランスにラフさが出る事が有るのと

抜けるまでが早いのは承知しておいて頂きたいです。

一長一短なのでどちらが良い悪いと言うものでも無いと思います。

あくまで求める側と提供する側のスタイルが一致すれば

それが最善だと思いますので。

 

80点から88点までは

1点はともかく2点変わると品質の違いが感じられます。

90点を超えるとどれも素晴らしいので

もう好みとしか言えない様な気がします。

飲み比べると僅かにカップクオリティの違いは感じますが

もうこの辺はどれも凄いです。

 

COEの評価はSCAJ方式ですが一位で大体90点から92点位ですね。

私がこの前買った史上最高額のコスタリカゲイシャは91.29点。

史上最高額なのに他国の一位と比べても割と平均的なスコアです。

エルサルバドルのCOE2018リザルトを覗いてみると

同じくゲイシャが1位で91.80点。

エルサルバドルの方がスコアが高いのですが

落札価格は1ポンド55.10$。

前も書きましたがコスタリカの方は1ポンド300.09$。

1ポンドがおよそ454gです。

実際に飲んでみてコスタリカの方は

「飲みやすさとフレーバーの両立」が評価されたのだと思います。

だからこそ丸山珈琲はこの豆を多くの人に体験してもらって

もっとコーヒーを身近な物にして貰うために

あの様な大盤振る舞いをしたのではないのかなと思います。

 

saitohcoffee.hatenablog.com

 

 

このエルサルバドルの1位ロットも丸山珈琲が落札してます。

キャンペーンに使うなら表面上はエルサルバドルの豆の方が良いと思うでしょうが

コスタリカの方をキャンペーンに使ったのは

最高ランクのコーヒーの良さを多くの人に共感してもらいたいなら

コスタリカの豆が正解だったのではないかと思います。

 

このオークションの落札価格は丸山珈琲でも公表してますし

公表されてるCOEリザルトページでも確認できますので

一般人の購入者の方は馴染みがないと思いますが裏情報とかを暴露しているとかそういうのじゃないですよ。

 

なんとなく10年前はどんな感じだったのか

ブラジルのオークションを見てみたら

93.65点の豆が1ポンド9.05$でした。

もし今同じ豆がオークションに出てきても

93.65みたいな超ハイスコアにはならないとは思いますが

それにしても高騰しすぎやろって思います。

 

あとなんか私のブラウザがおかしいのかはてながおかしいのか

投稿した記事がダブってしまうことがあります。

投稿時間を見てもログインしてないのに勝手に同じ記事が増殖してたり

ログインした瞬間に過去記事が増殖したり

よく原因がわかりません。